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*...*...* 【感想】 裏・三都之賦 *...*...*
PSP版発売記念CD。『裏・三都之賦』の感想です。
かなり長くなっています。どうぞ楽しんでいただけますように!
 
Track情報は以下のとおり。
 
Track1 13:33
Track2 15:33
Track3 6:13
Track4 4:17
Track5 2:48
Track6 16:11
Track7 1:28
 
総括でまとめてしまうとこんなお話。
献帝に寄り添って長安に着いた花はすべての記憶をなくしてしまっている。
彼女を迎えに来た、孔明、文若、公瑾は、それぞれ手を尽くして彼女を自分の国(成都、許都、揚州)へ連れて帰ろうとする、が……。
# すごく悲しいことに、このお話が羽扇EDだった場合、
# 文若さん、公瑾さんはこの世の人ではないのです…(>_<)
# だからかな、このお話は花ちゃんの『夢オチED』になっています。

 
さて内容です。
 
■Track1
献帝のお召しで長安に来た花ちゃん。女官との語らいから始まります。
お疲れが出ているようですからお早めにお休みになってください、と女官は退出。
とそこに、これ以上なくセリフ棒読みの師匠登場。
 
孔明:「あれ? どこかで見かけた顔かと思ったら公瑾殿ではありませんか? あなたは病で伏せっていると聞きましたが、ずいぶん元気そうですね。……それはそれはなによりです(黒)相当の徳を積んでいるのでしょうね」
 
と公瑾さんに詰め寄ります。そこに、文若さん登場(とても素敵なお声ですね)
三人で(今更ながらの)自己紹介を終わらせたあと、まだやいやいと言い争いをする師匠、公瑾さんに文若さんが一言。
 
文若:「私は彼女の部屋に入らせてもらう。あなた方は好きなだけ旧交を温められたらいい」  
その声にハッとした師匠と公瑾さん、それに文若さん三人で花ちゃんの部屋へ。 三人は同時に言います。
「迎えに来たよ」
「連れて戻る」
「連れて帰る」
 
「彼女は我が軍の人間だ」
「彼女はまだ我が軍の預かりとなっていた」
「彼女が仲謀軍預かりになっていたことは聞いたことがない」
 
 師匠、公瑾さん、文若さんのルートが混在しているようですw
 師匠は真剣な声で詰め寄ります。
 
 
 そんな師匠に公瑾さんがクリーンヒット。
 
公瑾:「弟子に薬を盛るとは、軽蔑します」(←大ウケ)
 
孔明:「記憶が混乱しているなら整理すればいい。大丈夫すぐに思い出せるよ」(頼もしい)
公瑾:「ふふ。文若殿と孔明殿はずっと扉の前に立っていたいようですが、私は入らせていただいてもいいでしょうか?」
孔明:「なに一人で入らせてもらっているんですかー。公瑾殿」(黒)
 
 と三人が花ちゃんのお部屋に入っていきました。
 
■Track2
記憶が抜け落ちている花ちゃんをどうするのか。三軍師が話し合って(戦って?)います。
 
公瑾:「孔明殿は、よく落ち着いていられますね」(イヤミ)
孔明:「取り乱して事態が好転するなら、いくらでも取り乱しますよ」(あっさり)
 
こんな状態では薄氷の上に成り立っている同盟もどうにかなってしまう、と、三人はどうして花ちゃんが必要なのかを語っています。
 
公瑾さんのターン。
公瑾:「彼女が柴桑に残ったのはひとえに私を思うが故です。挙げ句の果てに私を捨てて、玄徳殿の元に走ろうとは!」
孔明:「なに血迷ったことを言ってるんですか!」
文若:「恋仲であったような言いぐさじゃないですか!」
公瑾:「否定はしません」(さらり)
孔明:「してください。でたらめにしては、悪趣味すぎる」(即答)
文若:「よもやこのような世迷い言を信じてはいないだろうな」
孔明:「でたらめに決まってるだろ。君、こんな笑顔に底意地の悪さが滲み出ている男のどこがいいと思ってるの? いいのは顔だけだろ?
公瑾:「妙な言葉で彼女を惑わすのはやめてもらえませんか? 二人で困難を乗り越えるウチに、でしょうか。……いわば、信頼関係、でしょうか? ……なんですか。その明らかに疑っている目は」
文若:「二物も三物も持っていそうなあなたを信頼することはできない。理由をお聞きしたい」
公瑾:「女性の魅力に弱いということは十分考えられるでしょう?」
孔明:「……文若殿。どう思われますか? 彼女自身が疑うほど、信憑性がありませんよ」(放心)
公瑾:「……確かに絶世の美女とは言えませんが……。それでも彼女は彼女なりの魅力があるのです!」(苦しい)
孔明:「真実味は増しましたが、余計に気味が悪いです!」(きっぱり)
公瑾:「あ、いえ、冗談です」
文若:「冗談というならすぐこの場から出て行ってもらいましょう」(コワイ…)
公瑾:「あ、いえ、……ほ、本気です」(←ウケました)
 
今度は文若さんのターンw
あなたにとって彼女とはどういう存在なのか、という問いに対して…。
 
文若:「だいたいあなたは弟子にどういう教育をしていたのだ。部下という表現が相応しくないほど、使えなかった。文字すら書けないなんて。
孔明:「それは謝りますが……。あなたにとって彼女とはどういう存在なのですか?」
文若:「それは…。その。……部下ではなく見習いだ」(←吹いた)
公瑾:「それであなたはなにを言いたいのですか? 部下と言えないほど使えない見習いを迎えに来たと?」
文若:「文字が書けるようになったのは私が教えてやったからだ。ひとえに私の努力と忍耐のタマモノだ。謝る必要はない。なにも好きで忘れたわけではないだろう」(←優しい…)
 
公瑾:「仕事だけが生き甲斐な方は、考え方も仕事だけですね」
文若:「我が軍の船団を焼き払った人の言うセリフとは思えないな」
 
とさらなる言い争いも勃発。
最後は師匠のターン。
何もせず師匠だけを名乗っている師匠がなに言ってんだ、という二人の攻撃に対して、
 
孔明:「ボクは弟子の成長を影から見守っていたんです」
 
花ちゃんの反応が薄かったのか、師匠は淋しげ。
 
孔明:「ボクが君を放っておいたって……? 君までそう思っているの? 君は我が軍にとってなくてはならない存在なんだよ」
公瑾:「恩着せがましいですね」
孔明:「……ちょっと黙っててもらえますか?(イラ)そもそもどうして君が争いを亡くしたいと思ったのか考えてみなよ。一番安全なところはどこかを考えたら答えは簡単なハズだよ。今までボクが、間違ったことを言ったことあった?」(←切々と口説いている)
 
三者三様に口説かれて、花ちゃんは頭を抱えます。決められない、と。
そこで三人は話し合います。『勝った者が彼女を連れて帰れる』
というわけで、剣と碁と舞での勝負となりました。
 
■Track3
剣で勝負、のTrack。またしても師匠がえげつない…w
 
さて、内輪で取り決めされた三本勝負。場所に出向くと、やたら仰々しい状態になっています。
 
文若:「ずいぶん仰々しいな」
元譲:「どうせなら盛大にやれと孟徳が」
文若:「ああ。丞相の威圧感はそれが原因か」
 
孟徳さん、声が無くとも存在感、大ありですw
 
一本目:公瑾VS孔明。
いざ勝負、というところで、師匠はあっさり、
 
孔明:「「ボク、代理を立てます〜。芙蓉姫、お願いします!」(けろん)
 
え? 代役? そんなの聞いてないんだけど? と動揺する公瑾さんにあっさり、「そんな約束してないよね〜」と開き直る師匠。
審判も、取り決めが無い以上、代理を認めます、というわけで、芙蓉姫VS公瑾さんの戦いに。
 
芙蓉姫:「あの子がかかっているなら、私も負けるわけにはいかないのよね」
孔明:「ボクは筆より重いものをもったことがないので」(『けけけ』という笑い声が聞こえそう…)
 
結果この勝負は、心の隙間を突かれた公瑾さんが負け。
 
二本目:芙蓉殿VS文若。
師匠を真似てか、文若さんも元譲さんを代理に立てます。
ただ、これは観客からすごいブーイングを受けています。女性相手に元譲殿を出すなんてサイテーというわけです。
 
元譲:「文若……。非常に肩身が狭いのだ、が……」(←元譲さん、お気の毒)
文若:「丞相が、『今更好感度を気にするな』、と……」(←大ウケ)
元譲:「……これなら敵陣に一人放り出された方がマシだ!」(←おたけび)
 
結果はバランスを欠いた芙蓉姫を気遣った隙を狙われた元譲さんの負け。
 
孔明:「せっかく代理を立てたのに、残念でしたね」(嬉しそう)
 
三本目:元譲VS公瑾。
 
師匠に、なんとか元譲殿に勝つ策を授けてくれという公瑾さん。
お互い思いついた案を手のひらに書いて見せ合おう、と師匠は言います。
……結果、お互い開いた手のひらは真っ白(心は二人とも真っ黒)
策ナシで戦った結果は、順当どおり元譲さんの勝ち。  
剣での勝負は玄徳軍の勝ちとなりました。
 
■Track4
次は碁の対決。
先ほどの剣の勝負で代役を立てられたことによって煮え湯を飲まされた公瑾さんは、師匠に詰め寄ります。
 
公瑾:「孔明殿は参加できるのですね。碁石は筆よりも軽いですし」(イヤミ)
師匠:「ええ。やっとこれでボクも参加できます」(シレ)
 
一本目:師匠VS公瑾
師匠は心理戦で勝負です(「こすからい」というのか、「賢い」というのかw
 
孔明:「そういえば公瑾殿は彼女と恋仲というお話でしたが。ボクとしては彼女のことを第一夫人として受け入れてくれる人に預けたいんですよね(←全然そう思ってないクセにw)」
公瑾:「……きちんと説明するつもりでした……」(苦しい)
孔明:「礼を欠いたやり方で申し訳ありませんが、負けるわけにいかないです
公瑾:「もともとあなたに『礼儀』などあると思ってはいませんよ」
孔明:「それはよかった」(さらり)
 
結果、この勝負は師匠の勝ち。
 
二本目:孔明VS文若。
先ほどのような手は効かんぞ、という文若さんに師匠も孟徳殿の相手をしていれば効かないだろうねえ、とあっさり認めています。
結果、この勝負は文若さんが勝ち。
 
三本目:文若VS公瑾
文若さんは碁がお強いのね。ここでも文若さんが勝ち、結果碁の勝負は孟徳軍の勝ちとなりました。
 
■Track5
ここでは三本勝負の最後、舞での勝負となります。
まだよく調べていないけれど、孫呉は、芸事に秀でたお国柄だったのかな(蜀は玄徳さんに倣って武芸に秀でたお国柄になりそう…)。
公瑾さんは尚香さんを代役に立て、自分は楽団に入っています。
 
諦めムードの文若さん(自分も元譲さんも踊れない…)
 
文若:「剣で孔明殿が、碁で私が、舞で公瑾殿が秀でているとなれば、勝負がつかんぞ。決着がつかなければどうするのだ」
孔明:「さて。どうしましょうねえ」
 
■Track6
剣、碁、舞で勝負がつかなった三軍師。どうしましょうね、というTrackです。
師匠、文若さん、公瑾さんの各応援団員がいかに自分のところの軍師が優れているかを売り込む場です。
 
芙蓉姫:「まったくふがいないわね、孔明殿!」
孔明:「すみません」(かわいい!)
尚香:「公瑾、兄上はよくやったと言っていましたよ」
公瑾:「そう、ですか……」(意気消沈)
元譲:「文若、その…。さっき孟徳が…」(おどおど)
文若:「なにをいっていたか大体想像はつく」
 
この戦いの経緯を聞いた芙蓉姫は、
 
「そんなまどろっこしいことをしなくても、要は誰に付いていくのが最良か、彼女に決めてもらえば解決するわ」
 
と即答。芙蓉姫の売り込み作戦が始まります(師匠、ストーカー認定のTrackです…
 
芙蓉姫:「それなら私が彼女を説得するわ。孔明殿についていくことが安全だ、って。孔明殿。比較対象がこの二人でよかったわね。
 孔明殿は才覚に関しては文若や公瑾殿と大差ないのかもしれないけど。あなたのことを一番考えていると思うわよ。今回だって、あなたが陛下の頼みを断れないと思って。自ら乗り込んできたのよ。体調が悪いと1番最初に気づくし。あなたが困っているとどこからかぎつけてきたのか、すぐに駆けつけたわ。荊州にいた頃から人知れず見守っていたのよ。あなたのことを本当によく見ていると思うわ。あなたが通算14回顔面激突していた木を切って、って言ってたわよ。さすがにどうかと思ったわ。
孔明:「芙蓉姫。趣旨はわかっていますよね」(←口調が神)
芙蓉姫:「孔明殿も説得してください。あとは孔明殿の言葉で彼女が必要だと訴えてください」
孔明:「コワイですね〜」
芙蓉姫:「みんなに恨まれたくなかったら頑張って」
 
孔明:「君はボクが君のことを同士だと言ってことも覚えてない? ボクが君の師匠だったのは一時だけだ。 師匠だとか君を導くだとか考えなくなっていた。自分のことのように分かるようになっていて、君の存在をすぐそばに感じられた。今までも自分がもう人いればいろんなことができたかもと思っていたけれど、君ならもう一人の僕になってくれると信じている。僕たちは一緒にここまできたんだ。ボクには君が必要だ」
 
 ↑このセリフ秀逸でした。いつも飄々としていてなかなか花ちゃんへの思いをあらわにしない師匠がよくぞここまで、というくらい表現してると思います!
 
 で、公瑾さんも文若さんも告白してはくれるのですが、公瑾さんは、
 
公瑾:「もう結構です!もとはと言えば、あなたが記憶をなくしてしまうことがいけないのです」
 
 とブチ切れ。その言葉に師匠もブチ切れw
 
孔明:「君が謝ることはないよ。……公瑾殿。随分な言葉ですね。君がよくてもボクが聞き逃せない。
 
 と、別のフェイズに発展…。
 文若さんのターンでは、もう実力行使w
 
公瑾:「どうでもいいですが文若殿。彼女に近づきすぎですよ」
文若:「どうでもいいですが、彼女の手を握るのはやめてくれませんか? 孔明殿」
 
 と三つどもえのシーンになって収拾つかなくなっています。
 
■Track7
女官に起こされる花ちゃん。
 
女官:「大丈夫ですか? ずいぶんうなされていたようですが。まあ、悪夢を? 悪い夢なら内容を覚えていなくてよかったですね」
 
という夢オチEDでおしまい、でした。
 
 
感想
三人を見てて思ったのは、
 
・文若さんが一番マトモ
・師匠はストーカーw
・公瑾さん、……うう、ガンバレ!
 
と言ったところでしょうか(笑)
 
文若さんには元譲さんが、公瑾さんには尚香さんが、師匠には芙蓉姫が応援団、と言わんばかりのポジションで、花ちゃんにお三方を売り込んでいます。そこも見所かな。
三君主のCDはたくさんあるけれど、三軍師のCDはあまりないので、その掛け合いもすごく楽しかったです!
みんな、ヒトクセあってすごく面白い!
三人がお互いのことをどう思っているか、つぶさにわかって興味深かったです。
 
(師匠>公瑾さん>文若さんの順に腹黒認定)
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